ヒメアカネ         2008.11.28     


体長32mm、いちばんちいさい赤トンボです。昼食を持って教室へ行く途中に見つけました。
どうやって手に乗せているのですか と聞かれますが、羽を持って手に乗せ しばらく動くなとトンボに言い聞かせるだけです。写真を撮る間、飛び立つのをしばらく待っていてくれます。

   ヤクシソウ         2008.11.14     


草生町の朝日を受ける石垣に咲いていました。春に咲くコオニタビラコやニガナの仲間ですが、ヤクシソウは晩秋から初冬にかけて咲きます。「薬師」の名前は薬草として使われていたためだと思われます。

   オオカマキリ        2008.11.6     


グラウンドでつかまったオオカマキリ、手の上に乗せてもヒトをにらんでいるようにも見えます。 私の手を回すと三角形の頭
だけがこちらを向いたままです。獲物をはさんで食べる前あしには、とげのようなするどい突起がたくさんついています。

   シロマダラ         2008.10.23     


めずらしいヘビを小学5年のNくんから「先生にあげる」ともらいました。登校途中に弱っていたのを見つけたそうです。
これはシロマダラ(白斑)です。少し幼いので首のまわりの白斑が目立ちます。日本の森に住み他のハ虫類を食べています。

   ミゾソバ         2008.10.20     


きれいな桃色の花はつぼみが集まって金平糖のようにも見えます。茎には細かく柔らかいとげがたくさん生えています。
これはやや湿ったところに生えるタデ科のミゾソバです。宮川橋の近くの道沿いです。

   マガモ          2008.10.14     


元井出橋のところにいるマガモのつがいです。大原を流れる高野川にはヨシにおおわれた自然の川岸の風景が見られます。
川底の水草を逆立ちになって食べています。これから冬に向かってマガモの雄らしい緑色になっていきます。

   キイロスズメバチ      2008.10.9     


校門のところで倒れていたのは、ハチ防除のために業者の方が使われた毒エサを食べたためだと思われます。
少し小型のスズメバチですが、攻撃的で危険なハチです。体が細かい毛におおわれています。
まだ時々 私の机の上でごそごそ動いてます。

   ヨツボシモンシデムシ    2008.9.29     


学校の中庭で捕まえました。手の上をこまめに動き回りおとなしく写真に写ってくれません。
シデムシの仲間は森でけものの死がいを運んで食べます。モンシデムシは親が子どもにエサを与えて育てる、
ふつう昆虫では見られない行動を持っています。

   クロメンガタスズメ     2008.9.26     


校庭のキリの葉を食べていました。大きな芋虫です。涼しくなったからかゆっくりした動きです。 学校農園のトマトに付いて
いたのも 色は違いますが同じです。これから土にもぐって蛹になり、春には背中にドクロマーク(面型)をつけた蛾に育ちます。
もとは東南アジアに住む蛾で、沖縄から本土へと分布を広げてきているようです。

   チャの花と実       2008.9.25     


校門前のチャの木にたくさんの実を見つけました。枝先には、ちいさな花のつぼみも同時にできていました。
白いチャの花が咲くのはあと1ヶ月先です。

   アイガモ         2008.9.10     


夏には 里の駅そばの田んぼで、除草に活躍していたアイガモくんたち。稲穂の実った今は役目も終えて、
大原工房の近くで飼われています。ここでゆっくり余生をおくれるのかな。

   コシボソヤンマ       2008.8.28     


窓から出られなくてやや弱っていたのを手で捕まえました。腹部のくびれがよくわかります。
夏の夕方に見かけることの多いコシボソヤンマです。
お腹がへって元気がなかったのか、手からなかなか飛び立とうとしません。

   オオセンチコガネ      2008.8.21     


学校の廊下でオオセンチコガネをよく拾います。自然のなかでは平らな床はないので起きあがれるのでしょうが、
校舎内の床では転がってしまうと仰向けから起き上がれません。シカなどの糞を転がしていき、卵を中に産みます。
古代エジプト神話では太陽を転がしていく神聖なスカラベの仲間です。

   高野川の自然       2008.7.29     



大原を流れる高野川は自然がまだまだ残されています。
川魚もトンボたちも、川ガキが活躍できる環境を守っていく努力を忘れないようにしなければ この豊かな自然は残せません。
写真は水生生物調査の時、左上からハグロトンボ、トノサマガエル。右下はハラビロトンボです。

   大きな葉         2008.7.22     


校庭に生えている木、毎年 剪定されてもぐんぐん大きく育っています。これはキリです。
幼い木ではこのようにとても大きな葉をつけます。いちばん大きい葉は60cmありました。

   ネムノキ         2008.7.18     


7月上旬からネムノキが咲いています。同じように見えるいろいろな緑の木々が、こんな所にもネムノキがあったのかと、
種類ごど季節をずらせ順番に花を咲かせてその存在を気づかせてくれます。

   オオゾウムシ         2008.7.16     


新館前のタイル上で、登校してくる生徒に踏まれそうになりました。ゆったり動き、いちばん大きいゾウムシです。
幼虫は朽木に住んでいます。成虫はクヌギなどの樹液に集まります。

   カジカガエル          2008.7.8     


小学校前の高野川を飛び石で渡れるようになりました。フィロロロと涼しげな声で鳴くカジカガエルを撮そうと探しました。
静かに近づいてもすぐ川に飛び込んで見えなくなります。これはなぜかゆっくり落ち着いていたカエルです。

   オオシオカラトンボ       2008.7.4     


トンボが職員室に入り込んできました。トンボ、ハチ、ムカデなどのお客様は傷つけずに自然に帰ってもらっていますが、
その前に記念撮影をさせてもらいます。おとなしく待っていてくれるトンボたち、しっかり私を見つめてから飛び立っていきます。
オオシオカラトンボは7月頃から9月の夏のトンボです。雌はこのように黄色ですが、雄は水色でまったく違う色です。

   みどり色の宝石       2008.7.1     


「見て、みて!」と握られた手に中には、かわいいアマガエル。(中学校の校門を通って小学生も登校してきます)
いろんな動植物を見つける新鮮な目と 豊かな自然の中で育つ好奇心を大切に育てていきたいものです。
生徒たちにたくさんのことを教えてもらっています。

   ヤマサナエ         2008.6.25     


ツバメがたくさん校内を飛び回っているためでしょうか、ことしは校舎に入り込んだトンボたちが少なくて寂しいです。
職員室前で出られなくて困っていたヤマサナエの雌です。ふたつの大きな目のあいだがあいているのがサナエトンボの仲間です。
ヤマサナエは山あいの川にいるトンボです。

   ツバメくん 入らないで     2008.6.21     



今年も校舎にツバメが営巣して子ツバメが巣立ちました。出入り口から誤って校舎内に入り込まないように、入り口に紙を
吊すなど対策をしたり、入っても出ていけるように窓を開けるなど気をつけています。でも どこから入りこんだのか、
休日明けに親ツバメが廊下に倒れていました。親を失った子どもたちはだいじょうでしょうか。

   ヤマグワ          2008.6.12     


桑の実ができていました。学校農園へ水やり当番で生徒といっしょに渡る橋のたもとに見つけました。
ヤマグワは日本に自生しているクワの木です。養蚕に中国から持ってこられたマグワと共に使われたそうです。
赤色の実より黒くなった実の方が熟しています。マルベリーmulberryとしてそのまま食べてもおいしい実です。

   ゼニゴケ          2008.6.9     


職員室前の石畳のゼニゴケです。校内の植物を調べていく1年生の授業で、このゼニゴケたちは日陰の植物として注目されます。
小型のヤシの木のようなのが雌株です。ヤシの実のような黄色の胞子のうから胞子を散らします。

   オオムギ          2008.6.3     


降水量の豊かな日本では、今の季節はどこでも野山は緑におおわれていると思っていました。
山岳部員といっしょに三千院方面へランニングへいったとき、黄金色に広がるすばらしい麦畑に出会いました。
二条大麦はビール用ですが、これは粒が6列に並んだ六条大麦です。麦ご飯や麦みそに使われるのでしょうか。
「麦秋」は初夏の季語になっています。

   アオスジアゲハ       2008.6.1     


青色がきれいなアオスジアゲハです。飛んでいるときの動きは激しいのですが、石畳にたまった水を飲みにきているときは
近づいても逃げませんでした。東南アジアなど暖かいところに多いチョウです。

   ゲジ           2008.5.26      


小学校のグランドで生徒に捕まえられました。古タイヤに隠れていたそうです。森で昆虫などを食べています、
ひとにかみつくことはありません。通称ゲジゲジとも呼ばれます。6本あしの昆虫類ではなく、多足類で ムカデやヤスデと同じ仲間です。

   キリ           2008.5.21      


桐の花が咲きました。紫色の花が上向きに房になっています。これは草生町の川沿いと勝林院町の国道沿いの写真です。
八瀬花尻町の谷にも大きな桐の樹があります。同じ色で似ていますが、フジは枝から下向きに咲きます。キリ材は軽く湿り気を防ぐのでタンスの材料に使われます。また、日本のパスポートにも桐の花がちいさく描かれています。

   オオカワトンボ       2008.5.16      


朝の校門で出会ったオオカワトンボです。カワトンボは変異が多く、茶色のはねを持つのは雄だけですが、
無色透明のはねを持つ雄や雌もいます。カワトンボの仲間は初夏に大原中へたくさんやってきてくれます。
これはナワイ型の雄です。

   ハリエンジュ       2008.5.15      


八瀬トンネルのところでハリエンジュが花盛りです。甘いにおいが強く昆虫を引きつけ蜂蜜でも有名です。
枝に少しだけとげがあります。アメリカから街路樹や砂防の目的で持ってこられた種類で、札幌のアカシア並木はこの樹です。

   アシナガアリ       2008.5.12      


職員室前の石畳のところで 死んでいるシマヘビの子を巣へ運んでいました。黒いアリは調べてみるとアシナガアリのようです。
数匹で石のすきまに少しずつ引き込んでしまいました。これをどうやって食べるのでしょうか。3年生といっしょに 運ばれていくようすを観察しました。

   カタクリ        2008.4.22      


カタクリは落葉樹の腐葉土が積もった緩やかな谷に咲いていることが多いのです。土に湿り気があり、落葉樹が葉を広げるまえにたっぷり日をあびる環境が必要です。常緑樹が育つと消えてしまいます。 スギ林の大尾山の山道で見つけたのは、ここにスギが育つ前にはたくさんカタクリがあったからでしょう。

   トノサマガエル      2008.4.21      


トイレに入り込んでいたのを生徒に見つけられたトノサマガエルです。暖かくなって活動する季節になったのです。
水の張られた田んぼにカエルの声が聞こえ始めました。この個体は緑色がほとんどなく、金色に輝いています。
ダルマガエルとの違いは腹に模様がなく白いこと、後ろ足の中指が鼓膜に届く長さであることなどです。

   タチツボスミレ      2008.4.15      


校門前の斜面に朝日が当たるところがあります。ここに咲いているのを見つけました。
スミレの仲間は種類が多く区別が難しいものですが、タチツボスミレはよく見かけます。丸いハートの葉と立ち上がる茎を持っています。

   タムシバ        2008.4.9      


学校の裏山に咲き出したタムシバの木まで、いっしょに登ろうとみんなを誘って行って来ました。
スギに囲まれて白い木の肌が目立ちます。また今年も会いに来たよとあいさつです。タムシバの花は見上げる高さの枝先に咲いているので、白い花には近づけません。右の写真は翠黛山の稜線に咲いていたものです。

   イカル        2008.4.1      

ikaru
職員室にいても、校庭から軽やかな口笛のようなさえずりが聞こえてきます。「ピピプフィー」とか「ピーポーフィー」と聞こえる
柔らかな口笛が大原の春を感じさせます。鳴き声は聞こえてもなかなか姿を見せてくれませんでした。
声を頼りに少しずつ歩いても、カメラで写せる距離には近づかせてくれません。
イカルはじょうぶな黄色いくちばしで木の実を食べます。スズメより少し大きい灰色の体に黒い頭です。

   ホトケノザ        2008.3.28      


耕される前の畑一面に咲くホトケノザです。仏さまの座られる蓮華座の形に見立てたもの。
細長い筒の奥から花の蜜をもらえる昆虫は限定されてしまいます。なお、春の七草に入っている「ホトケノザ」は この花でなく、
コオニタビラコのことです。

   ネコノメソウ        2008.3.27      


山の湿地などに咲くネコノメソウを見つけました。来迎院町を流れる小川はきれいな水が流れています。
ネコノメソウの仲間はどれもかわいい花をつける野草です。種子ができたときのようすから名前がつけられたそうです。

   ヤブツバキ         2008.3.18      


花尻の森のヤブツバキが咲き出しました。
ここは江文神社の御旅所として古くからの場所です。照葉樹林でおおわれていた昔の森の様子を伝えています。
ヤブツバキの幹は直径30cmくらいのもあり、およそ20本の花尻の散椿が花を咲かせています。

   春の日射し         2008.3.16      


日曜日の昼、すっかり暖かくなりました。午後1時に気温は16℃、オオイヌノフグリはしっかり花びらを開いていました。

   オオイヌノフグリ         2008.3.8      


ようやく春のきざしが野草にも見えてきました。るり色のちいさい花をつけているのがオオイヌノフグリです。
3℃ではまだ花をすぼめているようです。

   朝日で解ける前に         2008.2.29      


今朝はちょっと早く出勤。その途中に、みごとな霜を見つけました。これはあぜ道に葉を広げている ヒガンバナとハコベです。
朝日が当たり始めていて、もう10分遅ければ解けてしまっていたかも。早起きしたかいがありました。

   比叡山の雪         2008.2.28      


今年は何度も見る雪景色です。職員みんなで取り組む学校前の雪かきもあたりまえのようになりました。
大原中も寒いのですが、二酸化炭素の排出を増やさないためにも暖房は21℃以下に設定してます。

   霜の朝         2008.2.6      


畑のあぜ道に春を待つ野草です。霜は空気中にあった水蒸気が 植物の葉などの上で氷の結晶に育ったものです。
葉の表面にある細かい毛に霜が付くことで、葉を寒さから守る役目もあるように思われます。
このオオイヌノフグリとハコベは春にちいさな花を咲かせます。

   カンサイタンポポ いちばん    2008.1.18      


雪が消えたグランドに芝生の斜面にタンポポがいくつか咲いていました。まだ寒さで首を縮めているかのようです。
この日当たりのよい場所にはセイヨウタンポポもあるのですが、いちばんに咲き出したのはカンサイタンポポです。