チカラシバ     2007.12.20      


京都地方気象台のある中京区に比べて、大原の気温は夏冬とも2〜3℃は低いようです。
今朝の大原は0℃、畑の作物などにも霜が降りて白くなりました。
チカラシバはエノコログサを大型にした姿です。スズメたちの冬の食料になります。

  マユタテアカネ    2007.11.26      


 寒くなり昆虫も動きがにぶくなっています。このマユタテアカネもすっかり弱って廊下にとまっていました。
小型のアカトンボで雄は真っ赤になりますが(右の写真)、雌はこのような草色です。翅(はね)の先端が茶色に
ならないものもいるそうです。

  小野がすみ    2007.11.15      


山腹にたなびくやわらかな雲。地上にふれていないので霧ではなく 気象学では層雲です。
子どもたちはみんなこの雲のことを、大原では小野霞(おのがすみ)と呼ばれることを知ってます。

  マメコバチ    2007.11.14      


教室へ行こうとしたとき階段に弱っていたハチを見つけました。生徒たちも知っていたようです。
この季節には見られないはずですが、体長10mm程度なのでミツバチに似ているマメコバチだと思えます。
砂糖とブドウ糖の水溶液を私の指先でなめて元気になり飛び去っていきました。

  エノキの黄葉    2007.11.9      


エノキが黄色くなって、大原の里を飾っています。緑の木々の間に黄色が目立ち、自然の残る川岸などのあちこちに
エノキが生えていることをこの季節に知らせてくれます。

  チャ      2007.11.2      


11月になりぐっと気温下がってきました。いま学校前にチャ(茶)の花が咲いています。
野生とは思えず、きっと学校ができる前にあった人家に植えられていたものでしょう。大原は鯖街道が
若狭から京へ通っています。街道沿いには茶店があったようです。
現在の大原でも、生垣に茶の木が植えられている家があります。サザンカなどと同じツバキ科です。

  ヨメナ    2007.10.16      


すっかり秋らしくなって、ヨメナが咲き始めました。白く写っていますが実物の花の色はうす紫です。
人の目に感じる色とカメラに写る色が同じではありません。ヨメナご飯やおひたしなどにして春の若葉は食べられます。

  イシガメ    2007.10.3      


学校農園の畑を歩いていたニホンイシガメの子です。イシガメは山間の川や田んぼに住んでいます。
大原を流れる高野川は自然の状態が良く保たれていて、この河原では毎年のようにイシガメの子を見かけます。
豊かな川である証拠です。

  ミヤマアカネ    2007.9.21      


京都府内では急激に減少しているトンボの種類です。 はねに茶色の帯があるのでよくわかります。
水路がコンクリで固められると、ミヤマアカネのヤゴの住めるゆるやかな流れの部分が失われてしまいます。
大原の手作りの石積みの水路が多くの種類の貴重な生物たちを育てています。

  センニンソウ    2007.9.11      


正門前の杉林の縁、日当たりのよい斜面にセンニンソウが咲きました。
キンポウゲ科の仲間は動物に食べられないように毒を持っています。きれいですが手折るのはやめておきましょう。

  タカネトンボ    2007.8.29      


からだは緑色の金属光沢、腰のくびれとうす黄色の斑点がよく目立ちます。木々の茂った夏の池に見かけるトンボです。
校舎の窓にはられたクモの巣に引っかかっていたのを救出。指にとまらせて写真を撮る間も、はねを振るわせて
飛び立つ準備をしていました。きれいな緑の目で見つめたあと、飛び去っていきました。

  キツネノカミソリ    2007.8.23      


林の縁の明るい日陰などに生育するキツネノカミソリが、戸寺の旧道のところに咲いていました。
お盆のころから さわやかな朱色の花が咲き始めますが、早春に伸びていた葉はなくなっています。
細い葉の形をカミソリの刃に見立てた名前です。

  ヤブカンゾウ    2007.7.20      


梅雨明けを待てずに、大原のあちこちでヤブカンゾウが咲き出しました。
ノカンゾウは一重ですが、ヤブカンゾウは八重の花です。ヒガンバナと同じように種子をつくらない種類なので、
はるか昔に中国から持ち込まれたものだと言われています。

  コヤマトンボ    2007.7.19      


校舎に迷い込んだトンボなどがいると生徒が知らせてくれます。オニヤンマに似てますが黄色と黒ではなく、胸が緑色に光っています。
顔に黄色の帯が一本あるのもよくわかる特徴です。 エゾトンボ科のコヤマトンボは 初夏の川に見かけるトンボです。

  蝶の保護活動    2007.7.11      


環境美化班のメンバー4人が中心になり、エノキの葉を食べる準絶滅危惧種の幼虫とさなぎを保護する活動を通して、豊かな大原の自然を保護していきます。
ヒトだけでなくいろんな動植物が豊かに生活できる自然が、生き物みんなに大切だとわかってくれることを願って。

  アジサイ    2007.7.6      


大原中学校の周囲にもたくさん植えられているアジサイが、梅雨にあわせて咲き続けています。
目の覚めるような青色があざやかです。大原では6月下旬から咲き始めました。

  ツマグロヒョウモン    2007.6.26      



中庭のパンジーの葉をたべていました。園芸植物のスミレの類をたくさん食べ荒らします。
黒に赤すじのちょっと危険そうな見かけの幼虫ですが毒はありません。
さなぎには黒のトゲトゲに金色のとげまで付いてます。 この金色スライムのようなトゲは羽化したあと、からっぽの透明のドームが残りました。

さなぎは職員室の机の上で羽化して、こんなにきれいなチョウになりました。裏表とも豹(ヒョウ)の模様です。

  ゴマダラチョウ    2007.6.11      


ふるさとルームで保護していた幼虫から羽化したものです。黒と白の羽根に赤い目はあざやかなデザインです。
成虫は雑木林でクヌギの樹液などを飲みますが、大原に雑木林が里山として残っているところは少なくなっています。

  ニホンアカガエル    2007.6.4      


山岳部がクライミングに金毘羅山へ出かけたときに杉林を歩いていました。
環境によって体色を変化させる能力があるのか、それとも色の変異があるのか、
アカガエルという名前にふさわしくない白さの個体です。

普通のニホンアカガエルは
左の写真のように赤みを帯びた色です。
(これは2005.5.28 比良山系の権現山にて)

  ユキノシタ    2007.5.31      


ユキノシタは庭の日陰などに生えているものと思いこんでましたが、
井出町の日当たりの良い道脇にたくさん咲いていました。
葉は民間療法の薬草として有名です。ここでは5月中旬から咲き続けています。

  コマルハナバチ    2007.5.24      


コーヒーを飲もうとしていた校長先生が、スプーンの上に乗っかっているのを見つけました。
コマルハナバチの雌、つまり働きバチです。ミツバチと同じように女王バチを中心とした社会生活をするハチです。

  ウスカワマイマイ    2007.5.23      


指先くらいのちいさなカタツムリが中庭にいました。
昼は落ち葉の下などに隠れていて、夜に畑の野菜や果実を食い荒らすので農家にはやっかいものです。

  クロスジギンヤンマとカワトンボ    2007.5.23      


 胸部にはっきり黒い筋があるクロスジギンヤンマの雌です。初夏の木陰のある池や沼に住んでいるようですが、
このときは中学校の校舎へやってきて出られなくなってました。5/18撮影
 カワトンボは個体によって体色と羽色の変化があり、右5/21と中央5/23の写真はどちらもカワトンボです。山地の上流にいるトンボです。 生徒たちは昆虫などを見つけると私を呼んでくれるので、カメラを持って駆けつけています。

  ダビドサナエ    2007.5.18      


サナエトンボ科のダビドサナエの雌です。
教室の窓を開けているといろんな昆虫が飛び込んできます。校舎から外へ出られなくて困っているトンボたちを救出することがたびたびです。そして、飛び立つ前には記念撮影です。
山地の川の上流域に住む小型のトンボです。新緑の田植えの頃に見られます。

  フジ    2007.5.11      


いま、フジの花盛りです。大原中の裏山にも見えますが、多いのは八瀬から大原への鯖街道沿いです。
朝日を受ける谷の斜面にいっぱい咲きました。今年は特にフジの花が目立ちます。
レンゲやシロツメクサと同じマメ科の蝶型の花のつくりは同じです。

  ヒトリガ    2007.4.27      


生徒たちと校庭の植物を調べるときに歩いてました。そっと持ち上げるとふわふわの毛並みです。
ドクガやイラガでなければさわっても大丈夫です。ヒトリガの親の姿はスイスの切手にもなっています。
夜にろうそくなどの火に寄ってきて消してしまうので、火取り蛾の名をもらっています。

  カンサイタンポポ    2007.4.24      


グランドに面する小さな斜面は日当たりがよく、タンポポがたくさん咲きます。
1年生の観察に利用するので、ここだけは芝刈り機で刈ってもらわないようにお願いしてます。
この小さい斜面にはカンサイタンポポが多いのですが、セイヨウタンポポも見られます。

  ヒミズ    2007.4.4      


学校農園で見つかった小型のモグラの仲間、ヒミズです。耕運機で畑を耕したときに事故にあってしまったそうです。
とてもかわいい目としっかりした前足、やわらかな毛皮です。体長8.0cm 尾長2.5cm 体重12.6g

  タムシバ    2007.3.30      

春を告げるタムシバの花です。春になると大原を囲む山々のあちこちに見られるのを楽しみにしています。
学校の裏山に見える木のところまで体育の先生を誘って急斜面を登ってきました。幹は直径80cmくらいの大木です。
ここまで大きくなるには100年以上かかるでしょう。コブシなどと同じモクレン科の仲間です。

  春夏秋冬    2007.2.16      

校庭にそびえる 4月・9月・12月・2月のメタセコイアです。
二等辺三角形の二辺が等しいことを使って、生徒たちと木の高さを測りました。
木のいちばん高いところが、グランドから45°の角度に見える地点を探して、
木までの距離23.5m+生徒の目の高さ1.5m=25.0m が、このメタセコイアの高さです。