探検には旗を持っていこう

 ドンキイさんにならって、私ひとりの探検隊も旗を作っていきました。ランサムの描いた地をあちこち探し歩くのにやっぱり旗がなくっちゃ。
 気に入った青い色の布をノムラテーラーで買ってきて、そこに私の”ひと”を入れました。スーザンのように布を切り抜くのはむずかしそうなので、裏表の両側に木綿の白い布をはりつけてあります。
 この旗は探検隊によって北極点に立てられ、コニストン湖でのヤマネコ島への航海ではボートの舳先に立てられました。 あこがれの島に上陸して出会った原住民のこどもにも「それ、自分でつくったの? 」と感心してもらえました。 また、ひみつの海やノーフォークのビュア川にも 私ひとりの探検隊とともに旅をしてきました。
 ひとり旅のとき、セルフタイマーを使わずに私の代わりに写ってもらいました。


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 ツバメ号になびく三角旗burgeeのツバメはどっち向き?

   swallow in burgee

 ツバメ号のマストになびいている三角旗のツバメはどちら向きなのでしょうか?
イギリス映画「Swallows and Amazons」1974 を見ていて、あれっと思いました。見覚えのある三角旗と違って、ツバメが旗のとがった先のほうを向いていたのです(A)。
ヨットが追い風を受けているときは この向きの形(A)にすると ツバメが船の進行方向を向くのです。なるほどこの向きだったのかと そのときは思いました。
 でもランサムの挿絵を調べてみると、ほとんどのツバメはマストの方を向いた三角旗として描かれています(B)。 ただ、「ひみつの海」の表紙裏の地図のそばに描かれているのだけは違います。ここにある海賊旗といっしょになった秘密群島探検隊の旗のツバメはとがった先のほうを向いています(A)。
hawkshead
 アボットホールAbbot Hall Art Gallery(Kendal) に置いてあった旗のツバメはマストの方を向いてました。(B)

 さて、ランサムの描いたツバメ号に立っていた旗は どっち向きになっていたのでしょう。
 マストの上に三角旗を立てるのは風見のためです。風の向きをきちんと知らずに帆走させることはできません。 マストの方を向いたツバメ(B)にすると、ツバメは風上をいつも向くことになります。 風のやってくる方向を知るための三角旗です。そのためにマストの上に小さな旗を立てています。向かい風でもタックして進んでいけるので、三角旗のなびいている向きはヨットの進行方向とは限りません。ツバメの向いているのが風の向きです。
 やはり、三角旗のツバメは(B)の向きがいいと思います。ツバメがマストの方を向いていれば、風見として いつも風に向かって飛ぶツバメになります。ランサムの挿絵のほとんどはこの向きです。
 秘密群島探検隊の旗のツバメが(B)ではなく、(A)のように逆になっているのは なぜなのでしょうか? 帆走のことをじゅうぶん知り尽くしているランサム自身が間違えるとは思えないのですが。


hawksheadYH
ウサギの穴に立ててます
Hawkshead YH
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flag Burgee for expedition